黒い子

EOS 6D, EF40mm F2.8 STM

家を出たあと降りはじめ、
始発電車で置き去りにしてきたはずの雨に
この路地で追いつかれた。
小さい雨、小雨。
音のない、油じみた古い路地に、
パラパラと、雨音だけが響く。
ただよう埃の匂い。
怪訝そう。

やあ、久しぶり。
首輪を、もらったんだね。

赤い首輪、赤い鈴。
この朝、
この子とは、かなり、仲良くなった。

いた

EOS 6D, EF40mm F2.8 STM

やはり気になって、夕方、足を伸ばして訪ねてみた。

いた。

よかった。

傘ももらって。
大丈夫、そうだね。

またね。どう転んでも、会いにくるから。

・

グループblog「東京猫色」にも投稿しています。

別の日、別の場所、別の猫。

「征く」

この場所

EOS 6D, EF40mm F2.8 STM

iPhoneで撮ってたころから繰り返し繰り返し訪ねた場所。
撮り続けてきた画。

ついに、この路地も変わる。

だけど、それはしかたがない。

だから、いまから思う。

どれだけ変わっても、

ここから姿が消えても、

どうか、別の場所で、また逢えるように。

兄弟

EOS 6D, EF40mm F2.8 STM

夜。灯の落ちた街で。

遊び疲れて、ひと休み。

届かない

EOS 6D, EF40mm F2.8 STM

「ねぇ」
「...」
「降りておいでよぉ」
「やだね、メリットないっしょ？」
「...だよねぇ」

（注：脳内会話）

横顔

EOS 6D, EF40mm F2.8 STM

この子、大通りの古株の子。
いまでもハトを見たら、狩人の血がざわざわと騒ぐ、らしい。
（カラスは無視無視。なんてわかりやすい...w）
ちっとも、変わっていないw。

ああ、もうきっと、生涯、諦めることなんて、ないんだろうね。
願わくば、いつかまた見せて欲しい、
昔見た、高く美しい、狩りの舞いを。

眠い

EOS 6D, EF40mm F2.8 STM

眠い。眠いよね。
ずっと、ベロ出してたね。